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「別に何でもありませんよ。それより、僕早く帰りたいんですが…」
迷惑そうに男達を見る。
「な!?ふざけんな!お前らがごちゃごちゃ話してるからだろう!野郎共!やっちまえ!!」
中田の言葉で男達が動き出す。
「おみのさん!殺さずに動けなくしてください!」
そう言うと、千秋は飛び掛かってきた男を蹴り飛ばす。
「はぁ!?何を悠長な事を!」
おみのはクナイを何本か一気に投げ、男達の足を正確に狙う。
「無理には言いません。相手を制圧するだけですから!」
「…やってみるわ!」
おみのと千秋は相手を殺さずに、気絶か動けなくしていく。
「…さて、後はあなた一人ですが」
千秋は最後に残った一人、中田巻之助を見る。
「…くそっ!」
中田は刀を抜いて、構える。
「………」
おみのがクナイを投げようとしたが、千秋が止める。
「待ってください。僕にまかせて」
千秋はそう言うと、構えている中田を見据える。
「力量がはるかに高い敵を目の前にして逃げないのはいいんですけど…」
話の途中で中田は千秋に切り掛かる。
千秋はそれを見ても慌てずに、横に少しずれて避ける。そして、中田の腕を掴んで、突っ込んできた勢いを殺さずに地面にたたき付ける。
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