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「…え…?」
「千秋さん…様子がおかしいんです。顔色が悪かったし…」
そう言って、沖田は藤堂の横を通り、部屋から出る。
「……………」
藤堂は下唇を噛んで俯いた。
千秋は部屋から出た後、フラフラに歩いていた。
―目が回る~…
沖田と相部屋である自分の部屋に向かっていた。
後ろから自分を呼ぶ声が聞こえる。
「千秋さーーーん!」
「…そう…じ…さ…」
千秋は振り向くと同時に倒れ込む。
「千秋さん!?」
既に意識が朦朧としている。
「…すごい熱…!」
沖田は千秋を抱え、副長室へ戻る。
そして、襖を勢いよく開ける。
「土方さん!!!!!」
「総司!!うるせぇぞ!まだ話し中だ……柿村!?」
土方は血相を変えて駆け寄る。
「「「千秋!?」」」
原田と永倉と斎藤も駆け寄るが、
「…!…」
藤堂はただ驚いてそこに立ち尽くすだけだ。
「山崎!いるか!?」
土方が山崎を呼ぶ。
「何や?呼んだか…千秋!!!」
山崎がどこからともなく現れ、千秋の様子を見て、青ざめる。
「山崎!処置をしろ!」
「分かっとります!とりあえず、寝かして!」
山崎は布団を取り出し、敷く。沖田はその布団に千秋を寝かせる。
「…すごい熱…どんだけ無茶しとんのや…千秋」
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