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千秋が高熱で倒れて数時間がたった。
「山崎、柿村の様子はどうだ?」
「今は沖田さんが看ています。熱は下がらんし…」
山崎は眉を寄せて言う。
「そうか…原因は?」
「寝不足に心身の疲労、加えて、昨日の雨に打たれた事もありますわ」
それを聞いた藤堂は千秋が寝ている、隣の部屋を見る。
「でもやっぱり、一番はおみのを斬った事やね」
山崎が腕組みをして言う。
「「…平助…」」
原田と永倉が藤堂を見る。
『本気で笑っていると思いますか?』
沖田の声が頭の中でこだまする。
―千秋は悩んでたのか…?本当は悲しかった……?
藤堂は顔をあげ、
「俺、千秋が目を覚ましたら謝るよ」
と、強く決心した。
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