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わざわざ言うからして、ちょっと其処までというワケではないのはわかる。
「……………嫌だね」
「何で!?ってか驚かねーの?」
「あのね、何年お前と付き合ってると思ってんの?お前の考えなんて手に取るように分かる……と言いたいところだけど、突発過ぎていくら僕の頭でも理解不能」
まぁ、お馬鹿のガイルの言動は、いつも理解不能なんだけど…、今回は言いたいことすら分からないので聞いてみる。
「ほら、もうすぐ成人の儀じゃん」
ガイルの言葉に僕は頷く。
成人の儀とは、18歳になった王族の嫡男が行うもので、次期レグナシア王になる者のお披露目の様なものだ。
この儀が終わると、現レグナシア王達の執務や外交など、休日は殆ど親父達と行動を共にしなくちゃいけないワケで…。
…………………めんど…。
そう思ってるのは勿論僕だけじゃない。
「面倒くせーよなぁ」
「ホントにね」
「そこで俺は考えた!」
「考えた?お前の脳みそにそんな余裕あったの」
「馬鹿にするにも程があるぞティア…」
「はいはい。で、少ない脳みそで何考えたの?」
ガイルはちょっと泣きそうだけど、サラッと流しておこう。
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