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宝石のように透き通り輝く海
キラキラ輝く白い砂浜
獲物を探し優雅に旋回する鳥
間抜けながに股歩行を披露するカニ
静かな波
まさに平和な情景
そんな中
一人踏ん張ってる男がいた
バシャバシャバシャバシャ
男の周りだけやたらうるさい
「ふむぅぅぅんあぁぁぁ」
男、いや…少年は海と格闘していた
棒一切れで
棒の先には丈夫そうな糸が海へ伸びている
糸の先には見たこともないような銀色に光る魚
相当な時間格闘していたようでお互い疲れきっていた
少年の汗はそこら中から吹き出す
だが拭いていたら逃げられてしまう
彼は我慢していた
勝負の終わりが近づく
「ボケがぁぁぁ」
ものすごい勢いで棒を引く
彼はこの一撃にかけた
銀魚は宙に浮いていた
太陽と重なる銀魚
満面の笑みと汗で輝く少年の顔
彼の勝利だった
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