始まり

2/5
前へ
/82ページ
次へ
それは中学最後の大会だった。 パワフル中学vsたんぽぽ中学 現在3‐3で最終回の7回裏パワフル中学の攻撃。ツーアウトながら満塁でサヨナラのチャンス。 ここで打席に入るのは、紫色の髪の毛をした女性選手の六道聖。 たんぽぽ中学のエースである荒木潤の心境は揺れていた。 潤「ここで打たれたら終わりか… 今まで通りのコントロール重視のピッチングじゃあの子は抑えられないだろうな。 よし、最後は全力投球をしよう…」 聖「見る必要はない。初球で決めるぞ。」 勝負は一球で決まった。 潤の投じたのはど真ん中のストレート。 しかし聖はそれまでのストレートとは訳の違う速さのストレートに手が出なかった。 しかし予想外な速さのストレートに唖然としたのは聖だけではなかった。 そのストレートをキャッチャーは取ることが出来ず、サヨナラバッテリーエラーという形でパワフル中学の勝利となった。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

193人が本棚に入れています
本棚に追加