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どうしよう………。妙に緊張する。
いつもなら土井先生と普通に会話をしているのに今回は何を話せばいいかわからない。
土井先生も何も話してくれないし。
ここは男らしく。
「ど、土井先生!!」
いきなりの大きな声だったので土井はびっくりしてしまった。
「な、何かな?利吉くん」
「そこの茶店に行きませんか!?」
土井は利吉の迫力に驚いた。
「ああ、いいよ」
店に入った時、いきなり罵声が飛んできた。
どうやら客同士が喧嘩をしているみたいだった。
「あっ!!」
喧嘩をしていたのは潮江文次郎と食満留三郎であった。
他に立花仙蔵と善法寺伊作も一緒にいた。
「おい、おい、お前達。ここで一体何してるんだ?」
四人は土井の姿をマジマジと見た。
「もしかして土井先生ですか?」
伊作が恐る恐る聞いてきた。
土井はすっかり自分が女装をしている事を忘れていた。
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