未明の森

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未明の森の入口は、南側にある池の中に立つ鳥居が目印だった。中に立つ鳥居のは綺麗すぎるほど赤く、『赤い』よりも『紅い』と言った方が正確な気がする。 この辺りは周りが田んぼや畑だらけという風景もあって、未明の森はよく目立つ。未明の森は空から見ると東西に少し幅の広い楕円形に見える。幅はだいたい東西に8km、南北に6kmといったところ。 「よし!これからオレたちは未明の森へ突入する!番号、いち!」 「に!」 「……さん」 入る前からすでにテンションMAXな光太朗と真衣ちゃん。そんな2人にこの時点でいまいちついていけない僕。 「和馬、お前まさか怖いのか?こんなのでビビるなんて、さては男じゃないな」 「怖いんじゃなくて普通にイヤなんだよ」 「こんなの嫌がってたら男がすたるぞ」 別にこういうのを嫌がったって普通に生活できると思うのだけど、カッコいい男に憧れる光太朗は聞き入れてくれない。
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