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「まあいい。不本意だけど一回御神木に戻ろう。体制を立て直すぞ。真衣もそこまで行けるか?」
「うん。大丈夫」
光太朗の問いかけに真衣ちゃんは笑顔を作って答えた。
「よし、念のために和馬、真衣をちゃんと見ておけよ」
「え?それはリーダーなんだから光太朗が付いてよ」
「お前ってヤツはこういう時だけ『リーダー』なんていう言葉を引っ張りだすんだな。このヘタレ」
またヘタレって言われた。別にそういう意味で言ったんじゃない。
「いいか?リーダーはメンバーの安全確保のために先陣切って歩いてるんだ。文句言うんじゃねえ」
普通、こういう時はリーダーがそばについて励ますもんじゃないのかな……?
でも、また光太朗が歩き出したので、僕はまだうまく力が入らないらしい真衣ちゃんを支えながら後を追った。
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