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「和馬~。か~ず~ま~~」
朝の8時、外から僕を呼ぶ声が聞こえる。この声はきっと光太朗だ。布団からモゾモゾと抜け出して窓から顔を出す。
「か~ず~ま~。あ~そ~ぼ」
「和馬く~ん。一緒に遊ぼ~よ」
そこには水鉄砲を持った光太朗と真衣ちゃんがいた。
「え~」
僕が嫌がっていると、光太朗は持っていた水鉄砲を僕に向かって発射した。水は一直線に窓から顔を出していた僕に向かい、そして直撃した。
「うわっ」
必死に、顔にかかった水を腕でふく。
「アハハハハッ」
その様子を見て大笑いする光太朗。と、そこで下にいたお母さんの声が聞こえた。
「和馬~。どうせだから遊んでらっしゃい。夏休みなんだから元気に遊びなさい」
お母さんは放っておくと怖い。朝、いつまでも布団で寝ているとお母さんはいきなり布団を取ってしまう。そんな風にしてくるから僕はお母さんがキライだ。お母さんが怒って登ってこないうちに服を着て外へ出る。
「じゃあ、行ってきます!」
家のドアを大きく開けて光太朗と真衣ちゃんの所へ急いだ。
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