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体さえ自由になれば何も聞いてこない男しか知らなかった。
それでいいって思ってた。
それが楽だって思ってた。
だけど全然ちがかった。
本当に関わるのが嫌ならこんな馬鹿な私じゃなかった。
どこかで人と繋がっていたくて、だけど深く関わるのは怖くて、それでも一人でいられなくて。
体だけでいいから求められていたかった。
例えそれが誰であろうと。
でも誰も『女』である私を必要としてくれても、『美奈子』である私は必要としてくれなかった。
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