第一章

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午後21時にサークルを終えて家に戻った。 「ただいま」 「おかえり、昨日、何処に泊まってたんだ。綾瀬さんのところか?」 「ううん。ちょっと色々あって」 「だろうね、綾瀬さんから何度も電話あったぜ、携帯つながらないって」 「そう」 「また掛けるって言ってたよ」 「わかった」 私はシャワー浴びて先輩が迎えにくるまで時間があったので優に電話した。 「優、美月だけど」 「お前、本当にバイト行ってるのかよ。いつもお前のところに来てる男は誰だよ。」 電話に出るなり文句いいまくる優に無性に腹が立った。 「いきなりなによ。あの人は学校の先輩だよ。バイト先が同じで家も近いから迎えに来てくれてるだけだけど」 「昨日は何で帰ってこなかったんだよ」 「何でそんなこと知ってるの、もしかして、来てたの?」 「そんなことどうでもいいだろう、話そらすな」 「昨日はバイト先で倒れてそのままバイト先に泊まったんだよ」 「あの男もか」 「はあ、私の心配はしないの?っていうか私今からバイトなの、もうすぐ先輩が迎えに来るから、切るね。明日、バイト休みだからそっちに行くから」 「おいっ、ゴホゴホ」 「風邪引いてるの?寒い中外に居るから、風邪薬飲んで暖かくして早く寝なさいよ」 そう言って電話を切った。 「何か大変みたいだな」 後ろに瞬が立っていた。 「まあね、そろそろ別れたいんだけど」 「まあ、頑張ってよ」 ハァーッ、 ため息がこぼれた。 何か別れるの時間かかりそうだな。 翌日 今日は昼からでサークルは音研のみ、バイトも休み、 優也のところ行きたくないな 優也は普段は優しいんだけど、短気でやきもち妬き、切れると手がつけられない。 でも、はっきりとしないと前に進むために 「美月」 部室でベースギターの手入れをしていると先輩の声が聞こえた。 「美月、セッションしようぜ。キーボード弾いてくれよ」 私は手に持っていたベースを片付けてキーボードの前に座った。 「お疲れー、何か食って帰ろうぜ」 先輩が叫んでいた。 私はさやかと先輩の前を歩いていた。 「美月、飯食いに行こうぜ」 「先輩、すみません。今日は用があるんで帰ります。」
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