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「美月の気持ちはわかったよ。それでもやっぱり納得出来ない。俺だって今までそれなりに我慢してきたつもりだぜ。夜のバイトだって本当はそんなことさせたくなかったけど反対しなかっただろう。確かに束縛はしてきたけど、でもそれは仕方ないだろう。好きなんだから、どうしようもないくらい愛してるんだよ。もう一度考え直してくれよ。俺、努力するから束縛しないようにするから、頼むから考え直してくれ、美月の居ない生活なんて考えられない」
私は首を横に振った。
「無理だよ。もう、戻れないよ、ごめん」
「嫌だ、絶対に別れない。俺は美月と付き合う4年も前から好きだったんだ。そして、やっと付き合えるようになった。俺は美月とだったら結婚したっていいと思ってる。頼む考え直してくれ」
優也は私の肩を揺さぶった。
「ごめん、どうしても応えられない、別れて下さい。・・・どうして解ってくれないの。もう好きじゃないの、だから、無理なの」
「どうすればいい?どうすれば前みたいに戻れる。教えてくれよ。教えろよ」
優が私の胸に顔をつけた。泣いているみたいだった。
私は彼から離れた。
「俺はお前がなんと言おうが別れない。お前に寄って来る男全て殺してでもな。これから先の人生にお前が居ないなんて考えられない。お前に指一本でも触れる奴は許さない」
「どうしたら解ってくれるの。ねえ、優、優」
私は必死で彼に訴えた。
そして次の瞬間抱きしめられ無理矢理キスしてきた。
「イヤーッ」
優也を突き飛ばした。
彼は立ち上がりジリジリと迫ってきた。
「来ないで、先輩助けて」
優也の動きが止まった。
「お前やっぱりあの男が好きなんじゃ」
優也が車の方を見た。
先輩が走ってきてるのが見えた。
「優、先輩は関係ないの。だから手を出さないで」
「関係ないなら何でかばうんだよ」
優也が私に殴りかかってきた。
私はこれ以上顔に傷をつけたくなかった。
殴りかかってきた優也を投げ飛ばした。
「美月、てめえ」
さらに優也が飛び掛ってきた。
その瞬間先輩が私の前に立った。
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