第一章

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そして、優也を殴った。 「美月を誘惑した張本人の登場か」 「だから、ちが・・」 「誘惑したつもりなんかないよ。」 先輩は冷静に言った。 えっ 「お互いいつの間にか好きになってただけだ。だから、美月は俺がもらう。彼女もそれを望んでる。だから、あんたと別れたいんだろう。・・・そうだろう美月」 私は頷いた。 「やっぱりそういうことか、でも俺は認めない。絶対に別れるつもりはない。俺の方が美月のこと何でも知ってる。付き合いは長いんだ。」 「それがどうしたって言うんだよ。これから、知っていくんだ」 「俺が教えてやろうか、セックスの時どうすれば美月が感じるか」 「優也、やめて」 私は耳をふさいだ。 「いい加減にしろ」 先輩が優也を再び殴った。 「あんた最低だ、同じ男として許せねえ」 今度は先輩が優也に殴られた。 このままでは先輩が怪我してしまうかもしれない。 「もう、やめて」 私は二人の間に入った。 「先輩、ありがとう、でももういいから」 「美月」 「優也、私の気持ちは変わらないから、もう私の前に現れないで」 「今日のところは帰ってやるよ。けどあきらめたわけじゃないからな」 そう言って優也は帰っていった。 私はその場に座り込んだ。
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