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「美月、これから時間あるか?」
「はい、午後からは休講なんで、」
「じゃあ、いろいろチームのこと聞きたいから、昼食べたか?」
「まだです。」
「そうか、じゃあどこかで食べながら打ち合わせしよう」
「わかりました。ちょっと待っててもらえますか?荷物と友達に断り入れてきますので」
「OK」
私は美和のところに行き事情を話して翔のもとへ戻った。
「お待たせしました」
「じゃあ、行こうか」
彼が私の肩に手を置いた。
「おい、拓実、ちょっと来いよ。あの子お前のところのサークルの子じゃないのか?背の高いきれいな子」
「誰のことだよ」
「来て見ろって、男と歩いてるぜ。背高いなお前よりあるんじゃないか?2mはあるんじゃないか?けど、あの人どこかで見たことある気がする」
拓実が窓の外を見ると美月が楽しそうに歩いていた。
「美月」
「すっげえ、フェラーリ乗ってるぜ。エスコートなんかしてる」
拓実は一瞬にして頭の中が真っ白になった。
あの男は誰だよ。
「そう言えば、あの子じゃなかったかお前が気になるって言ってた子、大丈夫か?もたもたしてると獲られるぜ」
「うるさいんだよ、こっちにだっていろいろあんだよ」
拓実は教室を出てタバコに火をつけた。
その頃、美月たちは近くのファミレスに居た。
「翔、どうしてここに居るの?全日本の練習は?」
「練習は合ってるよ。」
「じゃあ、何でコーチなんか」
「監督も了解済みなんだ。と言うよりは監督の依頼って言ったほうがいいな」
「監督の?」
「そう、未来の全日本育成のための」
「全日本の」
「ああ、美月、お前の事だ」
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