第二章

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肩をまわしたけど何ともないどころか久しぶりに味わった快感だった。 「美月、凄い」 「このまま、このセット貰うよ」 「うん」 この一球でチームが一つになった。 その頃バスケのコートではみんな練習そっちのけでバレーの試合にくぎづけだった。 拓実はシュート練習していた。 「拓実、すごいぜ見てみろよ。全日本の選手が3人も、しかも試合してるぜ」 「キャー、カッコイイ」 黄色い声がした。 練習を止めてみんなと一緒にバレー部の練習を見た。 さっき美月泣いてたよな、何があったんだ。 さっきは辛らそうな顔していたのにもうあんな顔してプレイしてる。 コートには真剣な表情でプレイしている姿が見えた。バスケの時とはまた違った表情だな。 私達は徐々に点数を縮めて行った。 ピーッ 1セットは全日本チームの圧勝だった。 「翔、美月ちゃんのスパイク急に威力増したな」 「ああ、思った通りだ。高校の時より威力がある。俺さっき美月に言ったんだ。さっきまでのスパイク受けただろう」 「ああ、女の子にしては威力ある球だったけど、全日本にはゴロゴロいるよな」
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