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「体力無いって、先輩が有り過ぎるんだよ。これでも、女子の中で一番体力あるんだけど」
「じゃあ、5分休憩」
「はーい」
私は顔を洗いに行った。
「美月」
同じサークルの早紀に声かけられた。
「早紀」
「しごかれてるねー」
「毎度の事ながらきついよ。いつも思うんだけど、何で私ばかりしごかれるのー」
「それだけ、美月に期待してるってことよ」
「期待って、バスケはあまり上手くないんだけどなあ」
「マジで言ってるの?女子の中では美月が一番上手いよ。それに美月は素質があるってみんな言ってたよ」
「冗談でしょう。もともと私はバスケよりバレーがメインなんだけど」
「それは美月の意見、先輩はバスケしている美月が好きなんだよ。というよりスポーツしている美月かなあ・・・運動している姿キラキラしてるって言ってたの聞いたことあるよ」
「先輩が」
「うん、だから弱音なんて吐かずにがんばんな」
「うん、わかった」
私は、急いで体育館に戻った。
普段は時間にルーズな先輩なんだけど、練習のときは厳しい
「美月、遅い、いつまで休んでるんだ」
「は、はい、すみません」
鬼コーチ・・・
私は心の中で呟いた。
それから厳しい練習が延々と続いた。
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