第一章

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「ただいま」 「お帰り、姉貴、綾瀬さんから何度も電話合ったよ。携帯つながらないからって」 「そう、ありがとう。携帯電源切ったままにしてた。」 私は携帯の電源を入れた。 私は、急いで準備をした。 準備が出来て一段落したところに携帯が鳴った。 電話の相手は今付き合ってる綾瀬優也からだった。 時間が少しあったから電話に出ることにした。 「もしもし」 『美月か』 「うん、ごめん、携帯の電源入れるの忘れてた。」 『そんなとこだろうと思ってたよ。それより、今から会えないか?』 「ごめん、無理だよ。今からバイトなんだ」 その時外からクラクションの音が聞こえた。 『パァーン』 私は荷物を持って玄関にむかった。 『どうしても無理か』 「うん、ごめん。迎えが来たから、明後日ならいいよ。優の家に行くから、話があるんだ。」 『わかったよ。じゃあ』 そう言って電話は切れた。 私は玄関を開けて先輩の車に乗り込んだ。 「お待たせしました。」 「ああ、それより、大丈夫か?」 「大丈夫ですよ。この通り元気だよ」 「ならいいんだけど、無理するなよ。」 「ありがとう、それより何か食べて来た?」 「イヤ、向こうで食べるよ」 「おにぎり持ってきてるけど食べる?」 「食う」 私は、ラップでくるんだおにぎりを渡した。 「サンキュー」 先輩はおにぎりを一気に口に入れた。 「あっ、そういえばここに来る途中変な男が美月の家の前うろついてたぜ、俺が美月の家の前に車止めたらどこかに行ったみたいだけど」 優だ、きっとさっきの電話は家の前からかけてきたんだろう。最近、会ってないから浮気でもしてるんじゃないかと思い込んでるんだ。
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