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「嫌、ですか?」
動けない俺に確認の言葉が紡がれる
嫌だなんて…俺が思う訳無いのに。
ゆっくりとフェンスに近寄れば、瞳を閉じて待っていてくれるサスム
触れた唇は、冷たい
微かに震える唇は…今まで何度もキスを繰り返した中で一番寂しかった
「満足ですか?」
離れた唇から紡がれる言葉
満足なんか…出来る訳無いのに
「僕が好き?じゃぁ僕が諦めれば良いんですね」
言葉を紡ぐサスムの顔がどんどん歪んでいく
それは俺が泣いてるから
キスをして…サスムの唇が何も物語ってくれなかったから
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