遅雲

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「お腹一杯になったんですね?」 ゴロゴロと喉を鳴らしながら、我が物顔で僕の膝に乗ってくる 初めて僕を見た時には恐れて威嚇したくせに 「ポンナム…独りは寂しくないですか?」 僕が来る時以外はこんな辺鄙な場所、誰も来ないでしょう? 誰も抱いてくれない 誰も餌をくれない 触れ合えない悲しさは…身にしみて分かるから 「連れて帰れなくて…僕を恨みますか?」 中途半端な優しさは…傷付けるだけ そんな事は分かってる それでも…僕はポンナムを手放せない 僕のエゴを押し付けているだけ。 膝の上でにゃぁと声を出すポンナムは…分かってるのか分かってないのか無防備 僕も…かつてはホランイに抱かれて、トッキに抱かれて 死んでも良いと思える幸せを手にしてた
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