遅雲

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聞き慣れた、ポンナムの鳴き声が…まるで行かないでと言っているみたいで…涙が零れた 振り返れない 弱さを見せたくなくて…振り返らない 幸せを掴んで? 僕の掴めなかった分まで 僕は君の温かさに癒されたから…次は君が幸せになる番です 涙で濡れる頬を拭いながら、車を走らせる 遅くなると言ったから、まだ時間は大丈夫 こんな顔で宿舎に帰る事なんて…出来る筈も無いし バックミラーを覗けば、ポンナムの姿がどんどん小さくなっていく 何も考えたくなくて ただ独りになりたくて、車を走らせた 誰にも…今は会いたくない
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