ちょっとお茶でも、約束のお菓子

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「それに特権を与えられているってことは、そのぶん他の人より責任と義務を背負っているということよ。……たまには羽目を外したっていいじゃない」 最後に一瞬、リリィの表情が憂いを帯びたように見えたが、すぐにいつものあっけらかんとした笑顔に戻った。 「それに悪いことをしてるわけじゃないんだから、別にいいじゃない。人生は一度きりしかないのよ?楽しまなきゃ!」 楽しそうな笑い声を立てるリリィに、俺はすっかり毒気を抜かれ、何も言えずに立ち尽くすほかなかった。  
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