1033人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわァ~。これが赤緑の医療団の指輪デスか」
俺のことを気にしつつも、どうやら好奇心には勝てなかったようで、ヒメナがリリィから渡された金の指輪(銀の鎖付き)を受け取り、感嘆の声を上げる。
「結構重いデスね。もしかして本物の金デスか?」
「そうよ」
リリィの簡潔な返答にヒメナが、ほぅと息を吐く。
「そんなことよりもヒメナちゃん。その指輪を見て、どこか違和感を感じない?」
「違和感……デスか?」
珍しく眉間にしわを寄せて、ヒメナがまじまじと自分の手のひらにのった、小さな指輪を見つめる。
最初のコメントを投稿しよう!