ちょっとお茶でも、約束のお菓子

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「うわァ~。これが赤緑の医療団の指輪デスか」 俺のことを気にしつつも、どうやら好奇心には勝てなかったようで、ヒメナがリリィから渡された金の指輪(銀の鎖付き)を受け取り、感嘆の声を上げる。 「結構重いデスね。もしかして本物の金デスか?」 「そうよ」 リリィの簡潔な返答にヒメナが、ほぅと息を吐く。 「そんなことよりもヒメナちゃん。その指輪を見て、どこか違和感を感じない?」 「違和感……デスか?」 珍しく眉間にしわを寄せて、ヒメナがまじまじと自分の手のひらにのった、小さな指輪を見つめる。  
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