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さらにリリィが続ける。
「だけど、もともと印に込められた『想い』を忘れないために、今でも限られた一部の人間は、この昔の印を使ってるのよ」
「へェ~」
「それで、だいぶ脱線しちゃったけど、なんで治療に必要ない服とかを指輪で買えたのかって話に戻るわね」
そう言うとリリィは、ヒメナの手から指輪(銀の鎖付き)を摘み上げ、慣れた手つきで胸元に吊した。
指輪がリリィの胸元でキラキラと揺れる。
「さっきも言った通り、この指輪は限られた人間しか持てない特別な物なの。だから普通の指輪と違って利用範囲が限定されないのよ」
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