道の果て

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何階か上がると血に汚れたフロアにたどり着く。 そこには数時間前に亡くなった思われる新しい死体が一つあった。 他は……驚いた。 一人はあの佐藤庚の死体、もう一人は……彩花ちゃんだった。 変わり果てた姿に驚愕し、同時に胸が痛んだ。 彼女達に手を合わせて黙祷し、近くに落ちていた銃を拾いあげる。 彩花ちゃん達とお別れをすると再び上に昇りはじめる。 途中で建物の屋上に出てそこから高くそびえる本当のタワーに昇りはじめる。 階段は真ん中の支柱を囲むような螺旋階段になっていた。 一段一段踏み締めて進んでいく。 視線を外に向けると明かりが灯っている街の姿が目に映る。 とても綺麗な風景だった。けれど、その風景にうごめく影は一つもない。 夜の街を眺めていると、何故だかこの十日間の出来事が思い出されていく。
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