シラユキヒメ

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あたしは白雪姫 不老の魔女の子供なの 絹のような白雪の肌を持ち 花の莟のくちびるで誘惑しちゃう 小さな一国のお姫様 夜毎 お父様に抱かれて見る夢は 甘く馨しい薔薇を燃やすように訪なうわ 嵐の夜のその前までは 7人の下僕と出逢い それでも幸福に生きた日々 どの子も可愛い私の狗 体を受け渡すなんて容易いことよ けれど ある日 罪の味 禁断の林檎 口にした瞬間 眩暈が襲う あぁ あたし死んじゃうのね? 目が醒めたのは 王子の優しいベエゼのおかげ もう あたしと一緒になってくださる? 再びあたしは一国のお姫様 母を赤い靴で踊らせて 最後にふたりで肉を喰んでやりましょう こうして魔女の子は 魔女として生きるのでした
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