愛憎女郎劇

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女である 私が非道く嘆かわしい 貴方の優しくも冷淡なその瞳を見つめる度に思ってしまう ああ 恋とは罪ですね? 貴方の唇は 甘い囁きと同時に 苦い毒を私に注ぎ込むでしょう そのせいで 濡れた頬の艶やかな光は やがて貴方を蝕む真珠となって 地に還るのです 愚かにも 罪の報い 罰が待っていることを 貴方は知らずに 一向私を喰んでゆくの 私はそんな貴方が愛おしくて堪らないのです
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