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『カンパーイ!!🍺』
野太い色気もくそも無い声がアパートに響き渡る。今日はいつものメンツでいつも通り俺のアパートに集まった。何でも俺のバイトの給料が上がった祝いだそうだ。勝手なやつらめ。
みんながそれぞれ手に持ったグラスという名の紙コップにはドンキで買ってきた安い酒(ちなみに俺持ち)がなみなみと注がれている。
「プハァッ!やっぱり人の金で飲む酒は旨いっ!!」
隣に座っているこの宴会(バカ騒ぎと読む)を企画した自称敏腕放送作家が大声で言う。
「余り大声を出すな。近所迷惑だ。」
安いとは言え結構な量の酒を買わされ俺のテンションは下がりきっていた。
「まあまぁ、もうちっとテンション上げてこうぜ!」
反対隣で胡座をかいている『夢は売れっ子お笑いコンビ』の片割れが笑いながら言う。
「しかしつまみは無いのか!?」
その相方は馬鹿面下げて人の家の冷蔵庫を片っ端から開けている。
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