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「では…聞こうか」
「え、何を?」
直弥の視点は定まらず右往左往とさ迷っている。
これからどうなるのかが怖くて仕方がないのだろう。
「何を?――ではないわっ!このうつけ者め!!」
ついに冷静に振る舞う余裕がなくなったかのか、直弥に詰め寄りながら激昂する。
「どうしてこんなつまらん物をこそこそ見ていた!?」
「どうしてって、そりゃねえ」
「私がこんなにもお前のことを想っているというのに……ふん、こんなアバズレどものどこが良いというのだ!?」
反転してディスプレイを引っつかむと、コードを限界まで延ばして直弥の目前に画面を突き付ける。
「見ろ!この女、抱かれていようと内心は何も感じていないのが見え透いている。私がこの身を直弥に任せる時は、このようなつまらん顔をするものか!!第一、インターネットというのは誰でも見られるのだろう?そのような場所に己の裸体をさらすなど、とち狂っているに決まっている!」
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