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「どうかしたのか、キョウカ?おい、もしもーし」
声を出しながらキョウカに近付いていくと、パソコンの画面がはっきりと見えてくる。
そして、彼女が何を見ていたのかを直弥が知った瞬間、じっとりと背中が湿っていくのを感じた。
「なっ!?一体どうやってそのフォルダを!!」
なんとパソコンのロックを掛けた隠しフォルダの中身が、赤裸々に表示されているではないか!
そう、健全ゆえに持たざるを得ない十八歳未満お断りな画像や動画の数々が、キョウカの手によって暴かれていた。
よりによってツグミではなくキョウカにだ。
終わった。
そう感じた時、今まで何の反応もしなかったキョウカが椅子ごとゆっくりと振り返る。
「………………お帰り、ナオヤ」
「た、只今戻りましたっ!!」
返事の語尾が裏返るのは仕様である。
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