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その形に色。
修二の記憶の中に該当するものは、四葉のクローバーしかなかった。
「来世は幸せになれますように…」
少女が呟いた。
…ちょっと待て。
俺は死ぬの確定なのか?
まだ生きてるんだぞ?
………でも…
冷えていく体…薄れる意識。
やっぱり…死ぬのかな?
死にたく…無いんだけどなぁ…。
修二はいつの間にか泣いていた。
少女の足が、OLの方に向かってゆっくり歩いて行く。
そうか。その人もレインの予言…無視したんだっけ。
俺…突き飛ばした気がする。
謝んなきゃ…
体が石みたいに動かない。
修二は悟った。
自分はもう助からない。
悪足掻きはもう止めよう。
修二は観念し、目を閉じた。
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