カレン

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空になった缶をゴミ箱に投げ入れる。 「香蓮ちゃんは…」 「ストップ!ちゃん付けしないで。何か気持ち悪い」 「あ、うん。香蓮は何でレインに会いたいの?」 「好奇心…かなぁ」 香蓮は呟いた。 「知りたいの。私はどうやって死ぬのか」 そう言って、香蓮は無機質に笑う。 「香蓮は…死にたいの?」 「違うの。そうじゃなくて、どっちでも良いんだよ」 香蓮が首を降る。 「死んでみたくなる時は有るんだけど、死にたいのとは違うの。死んでも良いかなって思うのと、死にたいって思うのは違うでしょ?」 淡々と語る香蓮に、文菜は言葉を失った。
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