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鳴り響いた警報ベルに、病院内にいた誰もが驚いた。
「なっ…火事?」
それは火災を知らせる警報器の音だった。
「お姉ちゃん…」
状況が分からず、文菜は姉のいる病室に急ぐ。
見舞い客や病人の避難が始まっていた。
その中を逆走する文菜を、香蓮は追い掛ける。
「文菜!」
姉の病室は、既に避難を終えて、無人になっていた。
「何やってんの!」
「ご…ごめん」
周囲を見ると、誰もいなくなっている。
「ほら、行くよ」
文菜と香蓮は急いで階段に向かう。
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