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煙がどんどん迫ってくる。
「これから、どうするの?」
文菜の問いに、香蓮はナースステーションから拝借してきた点滴用のステンレスの棒を振り上げる。
「こうするんだよ!!」
そう言って、組み込みしきの休憩室の大きな窓を叩き割った。
大きな音を立て、粉々に割れる硝子。
残った硝子も丁寧に全部割ると、窓枠だけになる。
「次はマットレスを下に投げる」
「…何したいか予想ついちゃった。本気なの?」
マットレスを下に落としながら、文菜は呟いた。
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