圧倒

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篠山峠… この地域一体の走り屋達の集い場として人気がある場所で、土曜日になるといろいろな車がそこに姿を見せる。 車が来る音がが聞こえてくる。 かんだかいエンジン音、叫びにも近いスキール音 かなり速いスピードではあるが、コントロールを失う事なく一気に麓まで下ってくる。S15、GTフェンダーや大型リアスポイラーがつけられている。 そのまま篠山峠のレコードを非公式ではあるが塗り替えてしまった。 「高梨先輩、すごいじゃないっすか!」 そこに待っていた男が叫ぶ。 「何がだ?」 「いや、非公式ですけどレコード更新っすよ!」 高梨はだまりこむ。 「どしたんすか?先輩?」 と、男は聞き返す。 すこし考えてこう答える。 「田中、たかだかマイナーな峠でレコード更新だろ?」 「いや、そうっすけど…」 「まだまだ上がいるよ。」 「そんな事言ってるときりがないっすよ…」 なかなか不服な顔で高梨はそう言っている その時だ、突然パーキングに地響きにも似た汚い音を鳴らしながら一台、車がやって来る。
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