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肩を掴む彼の力が一層強くなり、彼は厳しい口調で言った。
「今あなたが死んでもゆりが一生罪悪感に苛まれるだけだ!!」
「ゆり、ゆりってさっきからうるさいよ!!
この子と亜希の何が違うんだよ!ゆりもゆりだよ!亜希が島本さんの事どれほど好きかって知ってたじゃない!いつからこんな事になってたんだよ!!
初めっから嫌いだったけどやっぱりあんたは好きになれないよ!」
「嫌いでもいいよ!私の事嫌いでもいい!!だけど私は」
「黙れ!!そうゆうところが嫌いなんだよ!かまととぶるな!!
嘘吐いて金借りて悪態ついて森田に襲わせたんだ!亜希の事嫌いだって言えよ!!」
「言わない!!私は亜希ちゃんが好きだよ!亜希ちゃんも私が嫌いだなんて嘘だよ!!そこから降りてきてよ、お願いだから!!」
力いっぱい大きな声を出した。そうすれば、亜希ちゃんの心に届く気がした。
焦っていて気の利いた言葉などは思い付かない。
「亜希さん、こんな馬鹿な真似はやめて下さい!僕も言いすぎました!!降りて下さい!」
彼も、焦っている様だった。
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