chapter さよなら

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『もしもし』 大介の声… 今は他人みたい 『もしもし』 『優奈が今日中に電話とらなかったら もう離れようと思ってた』 『そうなんだ』 『お前ん所に 電話きたろ? あれ、勝手にされたんだ 智んちでさ 飲み会あって 寝てたら勝手に電話して うざない? 』 普通に喋んないで だんだん怒れてくる 『……ヤッたんでしょ? オンナの子いってたよ』 『……うん』 ああ― もういい 聞きたくない 体が震える 勝手に涙がながれる 『好きとがぢゃねーよ? 向こうが誘ってきてさ いいワケぢゃねーけど お前しかやっぱ 無理だわ』 『…………。』 嬉しくない 嬉しくない 嬉しくない 頭いたい 目もいたい 『優奈?』 あたしを呼ぶ声は 遠く 遠く 頭が真っ白って こーゆー事か 『ごめん 今はわからないよ』 『俺他のオンナ抱いて お前だけだって 思った』 『ごめん もう会いたくない あたし別れてからも 大介の事 好きだったんだよ?』 『……うん。知ってた』 知ってたなら なぜ他の子を抱いたの? 大介のキモチわかんない 『ごめんもう無理 …離れよ?』 『どーしても 無理なかんじ? 俺自分のキモチ気付いて 離れるのは つれーよ 俺はお前を傷つけたけど それはもう とりもどせない?』 何度傷つかせるの? もういいよ もういい 『ごめん あたし大介の事 許せないし 信じれない もう連絡しないで』 『わかった… 今までありがとうな』 ピッ もう聞いてられない さよなら 大介――。 好きだった。 大好きだった。 大介 大介 大介 さよなら―――
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