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「ねえ、雑音。」
「お金貸してよ。」
まただ。
また 雑音どもが集まり、盛大な不協和音が はじまった。
ぼくは耳を塞ぐ。
なにも、きこえない。
ことの発端というのも何気ない授業のワンシーンからだったと思う。
英単語のnoiseの意味(音,物音.騒音;叫び声;騒々しさ.(ラジオ・テレビなどの)雑音,ノイズ;[コンピュータ]ノイズ,無意味な情報.月並みな意見,発言,批評.)
を 調べていたときだった。
なにを思ったかクラスメートの一人が(のちのシュハンカク)
「じゃあのいじは雑音なんだね」
と 叫んだ。
即座に先生は「noiseだし、騒音だよ」と返答したが、時既に遅く。
クラスメートの大半は好奇心半分の目でぼくをみていた。
元々売れっ子小説家だった(自分で言うのもなんだが)ぼくの両親や、それを知っている先生達のぼくに対する白々しい態度。
さらには閉塞的な付き合いしかしないがり勉のぼくが気にくわなかったのだろう。
次の休み時間、ぼくはこのクラスの「雑音」に なった。
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