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悟られないようにテントにグフを運んだ後、彼は離れた場所で光の翼を展開した。
(グフの酸素残量はまだ保つ。
クルシマ少尉がグフを拾ってくれるとして、
後は奴らの説得か…。)
最初の離脱で襲撃してきたパイロットにヴォアチュール・リュミエールを見せている。
敵のロックオンも既にアスラに向いていて問題は無い。
オミットしていなかった分身機構を作動させつつ飛来するビームライフルの弾をかわす。
「此方は日本軍アイギス隊だ!!
貴官らの救助に来た!
クライン派に渡すこともしない!!
身の安全も保証する!!」
銃を虚空に放り、彼は回線を繋げる。
敵意がない事を示さないと説得が始められない。
アカデミーを卒業している為、そういった文句も簡単に出た。
しかしその言葉に従うかどうかは完全に別である。
(結局アイツ等の真似事かよ…!)
予測通りのビームを回避し、彼は素早く放っていたライフルを回収した。
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