act 1

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涙が止まらない。 彼が負けたのは、そんなヒーロー集団なのだから。 彼がしてきたことは所詮ヒーロー“ごっこ”なのだから。 誰からも感謝されず、死ぬまで貶され続けることを宿命付けられた、 男-シン・アスカ。 「なら、ヒーローにならんかね? 今度こそ、本当に。 それも誰を傷付けることなく。」 「えっ…?」 故に吾郎の言葉を聞いて、まるで意味が解らなかった。 自嘲が止まる。 呆然と吾郎の顔を見つめ、手に持っていたグラスを置く。 吾郎の瞳に嘘はない。 だが理解できない。 「そんな…自分は!」 「何も力は剣を振るうだけに使う物ではない。 そうだろう?」 吾郎の顔はにやついていた。 少女はその様子にため息をつく。 懐から一枚の書類を取り出し彼の前に差し出す。 「特別救助部隊…アイギス?」 「MSを利用して自然災害に被災した人々を救うレスキュー隊。 それがアイギスだ。 そしてアイギス隊隊長の草薙吾郎大佐として、君の力を貸してほしい。 どうだろうか、シン・アスカ君。」
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