act 3

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彼がアイギス隊に馴染むのには時間はかからなかった。 日本といういわば“何でもあり”な風土もあるが、 それ以上に彼の戸籍データが関係している。 それはザフトの元エースが遺伝子上“一般人”であるということ。 プラントから取り寄せた彼の戸籍及びコーディネート情報は、 吾郎や魅琴をはじめアイギス隊の面々の度肝を抜いた。 彼に施されたコーディネートは免疫力関係のみだったのだ。 そもそも一般家庭出身の彼に施すコーディネートなどたかが知れてるし、 それ故に彼はオーブでナチュラルに囲まれながらも幸せに生活していた。 旧世代とはいえ英雄キラ・ヤマトの駆る核動力炉搭載機フリーダムを墜とした実力は紛れもない努力の賜物である。 そんな一途な努力の天才を、体育会系のアイギス隊メンバーが嫌いになる筈がなかった。
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