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結局ジークは大臣同伴で都内…新都京都の街と大学を見学し、
時間が取れたのは夕食会の終わった後だった。
膳にのせられた料理を完食し個室に戻ろうとしたところで、
窓に映る綺麗な月に目を奪われる。
ブレイク・ザ・ワールドで舞い上がった粉塵で美しい月夜はかなり少ない。
「お邪魔だったかな、アスカ君?」
「そんな事ないですよ。」
先客に断りをいれてジークも惹かれるように縁側にたどり着き、
夜空に輝く硝子色の月を見上げる。
その場にはもう一人…琴音が居たが驚きで放心状態のため、
彼もジークに対して昔のように話す。
「こうやって月を見上げるのは
何年ぶりかな。
あの時とは状況がまるで違うが。」
「はは、ジークさんにタメで話ちゃったから大臣に2時間説教されましたよ。
全然姿変わってないんですから。」
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