act 1

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彼が韓国から船で日本に渡った時には、旅を始めてから既に2年が経っていた。 ブレイク・ザ・ワールドによる被害が少なかったのか、 街は活気が溢れている。 家族連れが笑いながら歩いて行くのを見ながら、 彼は泊まるホテルにチェックインする。 「…どうするか。」 シングルベッドに寝転がり、 天井を眺めた。 日本に彼の手によって苦しんでいる人々は居ないようだ。 旅の終わり。 これから何をするか彼はまるで考えてなかった。 彼自身旅の途中で死ぬと考えていたため、やることがまるでない。 (とりあえず歩くか。) 仕方ないので彼はシャワーを浴びて着替えた後、 ホテルから出た。 街に溢れる暖かい感情が彼の心を傷つけていく。 日本はオーブ寄りではあるがプラントとは距離を取っているため、 ラクス・クラインの演説を聞くことがないのが救いかもしれない。 死人のように街を彷徨う。 (…ん?) そして酒を呑んでホテルへ帰ろうとした所で、 彼は気配を感じた。
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