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救助に来たというMSがした一連の動作をデブリに隠れていたMSのパイロット、
マリーシア・アッシュは冷や汗をかいて見ているしか出来なかった。
喋ることすら叶わない。
仮に幻影が無かったとしてもかなわないだろう。
自身が出した命令を無視して突撃し拘束されている友軍は自業自得たが、
部隊全員で攻撃を仕掛けても返り討ちされるのは容易に予想がつく。
『頼むっ!
頼むから話を聞いてくれっ!!』
聞こえてくるのは彼女より若干年下と思しき少年の若い声。
そこには反乱軍を壊滅させた英雄の傲慢さは無い。
友軍の残存反応は自身を入れて3つ。
その内一つは戦闘能力を排除されて拘束されている。
MSの性能差もパイロットとしての能力差も絶望的なこの状況、
切れる手札は限られていた。
「此方はマリーシア・アッシュ。
この部隊の隊長だ。
貴官の要求通り投降する。
部下の身の安全を確保してほしい。」
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