ACT 10

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魅琴が伝えたように彼は2分後に艦に到着した。 ブリッジに入るやヘルメットを取り敬礼をする。 「シン・アスカ少尉 只今帰艦しました。」 視界には銀髪おかっぱ頭のエリートが入っている。 直接彼とイザークとは面識は無いが、最終決戦時の“裏切り”が未だに許せない。 行動には移していないが嫌悪感は丸出しである。 「プラント議長からの命を受けてこの艦に来たイザーク・ジュールだ。 シン・アスカ、お前に議長からの手紙を持ってきた。」 「はっ!」 建て前上、上官に対する礼でイザークに接する。 内心その手紙をビリビリに破り棄てたい気持ちに駆られるが、何とか我慢した。 下手に動けば救助した人達を無駄に殺すことになる。 「プラントは現在不安定な状態だ。 議長もFaith待遇と仰っている。 是非ともザフトに戻って欲しい。」 「…断らして頂きます。」 ただ、手紙の内容を呑むことは流石に出来なかった。
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