ACT 11

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結局彼はイザークに同行した。 しかしそれはザフト復隊の為ではない。 「…恩を仇で返すつもりか貴様。」 「無礼に礼で返すほど、 俺は人が出来てませんよ。」 イザークの旗艦であるヴォルテールの空気は完全に険悪である。 クライン派にしてみれば悪の手先だった彼をラクス様の多大なる容赦でFaith待遇すると言うのだ。 それを真っ向から突っぱねた彼の印象が良くなる筈もない。 後ろで笑っているディアッカ・エルスマンを除いては。 「グゥレイト!ってね。 やるじゃねーか。」 「どうも。」 珈琲を片手に誰も近付かない彼に近付くディアッカ。 それに対して彼はヴォルテール内の人間とは違う接し方をする。 捕虜になったことのあるディアッカだからこそ分かるのかもしれない。 「ったく無茶振りも良いとこだな。」 「全くですよ。 拒否したらコレですから。」 彼も懐から取りだした飲料水を口に含んだ。
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