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視界の中に捉える。
数人の男性が1人の少女を囲んで下品な笑いをしていた。
少女は刃物で衣服を切り裂かれており、露わになった皮膚は軽く血が流れている。
「やめろぉぉおおおっ!」
彼は今までの速度そのままにジャンプ、跳び蹴りをかます。
それは男の1人に直撃。
肋骨が折れたのか呻き声を上げて地面とキスをした。
対して彼は着地するとそのまま呆けていた男の1人を足払いで転ばせ、
懐からナイフを取り出して威嚇する。
「…。」
「ひっ、ひぃっ!!」
突然の乱入者に一旦は刃物を構える男達だが、
光の無い真紅の瞳に睨まれ、男達は恐怖に陥った。
彼が纏っている雰囲気を本能的に危険を感じさせたのかもしれない。
実際に紛争地帯を生身で踏破してきた彼の気迫は推して図るべし。
後は1人が全力で逃げ出したのを最初に、蜘蛛の子を散らすように逃げ出していく。
「大丈夫か?」
「ふぇ…?は、はい、
大丈夫です…。」
逃げ出したのを確認してから彼は少女に近付いた。
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