第一章

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 2  今日から俺の母校となるここ、私立白森(しらもり)高校。  地形的な特徴は森に囲まれていること。  舗装された道路の白線が、ここまで伸びており、この高校へと導いているかのように校門に続いている。  景色は絶景だとは思うが、緑ばかりなので少し飽きてしまう。  高校は五階建てで、新築なのではと疑うほど美しい。  純白の壁と、その周りの深い緑色の森。 それは、筆舌に尽くしがたい、素敵なコントラストなのだ。  しかしながらそれが白森高校の名前のゆえんなのだろうか? だとしたらとんでもないネーミングセンスの無さだ。  そのネーミングセンスの無さは最早、小学生レベルだ。  さて、休んだお陰で呼吸も楽になってきたし、そろそろ行くか。  俺は校門に入ると、すぐさまクラス分けの表を見に行くことにした。  沢山の人をかいくぐり、クラス分け表を見る。  俺のクラスはAだったので、クラス分けの表のすぐ左にある玄関に入った。  俺は、鞄の中から上履きを取り出し、Aの教室に向かった。  内装も外壁と同じく白で統一されており、なかなかに綺麗だった。  玄関から突き当たってすぐ左。  校内の案内図様に従い左に曲がって直進する。  奥の扉まで進んで扉を開けた。ガラガラッと、音をたてて扉が開いた。 一回目完了
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