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教室に入ると、我が校の制服を着た女性が俺の方に小走りで駆け寄って来た。
言うまでもなく、その女性は先ほどぶつかった美少女でして、こちらに向かって満面の笑みを浮かべていた。
うむ、先ほどから美少女と言っていたが、改めて見てもすげー美少女だな。
さらさらの直毛は膝近くまで伸びている。
その黒髪はまさしく人知を越えてるんじゃねえかなあ、と思うほどに美しい。
上質な黒の絹でも、まるで敵いやしないであろうそれは、美しい以外の表現を許さない。
人類史上最高の黒を表現し、それだけで十分な程の存在感を持っていた。
しかし、こと彼女に関しては例外である。
何故なら、その黒髪もさることながら、肌の白さもまた、信じられないものがあるからだ。
彼女の黒髪は彼女の背を覆い隠す背景の様になっていた。
その背景も相まって彼女の白い肌が、圧倒的なまでに際だっている。
黒の中にある白は浮かび上がるようで、その白は純白と呼ぶに相応しいだろう。
むしろこれを純白と呼ばずに何を、純白と呼ぶのかわからなくなるほどの白さである。
一回目完了
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