第一章

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 そしてスッとした鼻。薄く、ほんのり紅い唇。  そのどれをとっても、美しい。  そしてそれら……目・鼻・口は、分別されることを拒むように、そこはかとないレヴェルでの一体感を見せている。  これはもう極限にまで達している。  確信を持って言えよう! 今、ここに断言できよう! こいつは、この生命体は、美の集合体だ! 全人類の美の結晶だ! と。 「おい! お主、大丈夫か?」 「うぉっ!」  超美少女が声を発すると同時に、俺の時が動き出す。  おお、これが……これが見とれるほどの美しさ。と言うものなのか。  初めて体感した。  彼女が不思議そうな顔をしている。それに気づいた俺は先程の焦りを帳消しにするナイスなギャグを交えた返答をしてみせた。 「ああ、大丈夫だけど。何かようかい?」  超美少女はまだ一、二メートルは離れている。だからまだ平常心を保っていられる。  超美少女は言う。  ってか叫ぶ? 「つき合ってくれ!」  はい? 言ってる意味が理解できないんですが……。  あ、勿論このはいに肯定の意味はないですよ。ええ、はい。  ちなみに、超美少女はもれなく頭を下げ続けている。 一回目完了
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